ホルモン補充療法とはどのようなものですか?
更年期(45~55歳)になると一般的に更年期症状といわれる様々な訴えが見られます。
①顔のほてり、発汗 
②肩こり、腰痛、関節痛 
③不安、いらいら、不眠
などの症状です。 これらの症状は卵巣から分泌されるエストロゲンというホルモンが急激に減る事により生じてきます。従ってエストロゲンを補充することでこれら症状を改善させることが可能となります。通常エストロゲンのみでは子宮体癌を引き起こすリスクが上昇するため同じ女性ホルモンであるプロゲステロンを併用することが多いです。ホルモン補充療法は他にも骨粗しょう症、性交痛、肌の老化対策に有効となります。
しかし近年以下の疾患を発生させるリスクを増加させることがわかってきました。絶対数でみますと、治療者10000人一年間当りの増加数は心疾患が7人増、脳卒中が8人増、肺塞栓が8人増、乳癌が8人増です。また更年期症状を改善する方法として他にも漢方療法もあり、骨粗しょう症の治療には他にも骨折予防効果のある薬がありいずれを使うかは一人一人の女性について慎重に判断する必要があります。
高齢出産のリスクにはどのようなものがありますか?
高齢初産婦さんの妊婦中の異常としてあげられるのはまず妊娠高血圧症候群(妊婦中血圧が上がったり尿中に蛋白がでてきたりする病気)が20%で起こるとされています。 また、赤ちゃんの出生体重が低くなり35歳以上で10%に低体重児が産まれるといわれています。この他にダウン症をはじめとした染色体異常を起こす確率は30歳未満の方が1/700ですが、35歳以上で1/200、40歳以上で1/70と高くなります。これに関して心配な方は出生前検査として羊水検査などを行うことで異常児であるかを知る事ができます。
分娩時の異常としては加齢によって子宮頸部や骨盤の筋肉が硬くなり、陣痛が弱くなったり出産まで時間がかかったり分娩時の出血が多くなったりして誘発分娩、吸引分娩、帝王切開となる可能性が高くなります。
しかし定期的に妊婦検査を受け体重増加などに気をつけていただければ現在の医療技術によってほとんどの人が安全に妊婦、出産できているので過剰に心配しすぎる必要はありません。
ピルとはどのような薬ですか?
ピル(経口避妊薬)とは黄体ホルモンと卵胞ホルモンという2種類の女性ホルモンを含んだ錠剤で、排卵を抑制することにより避妊効果をもたらします。
一般的な副作用として悪心、嘔吐、頭痛、不正性器出血、乳房緊満感などがみられますが、これらの副作用はピルを数ヶ月使用するうちになくなります。副作用として血栓症が稀に現れる事があり、下肢の痛みや浮腫、胸痛や頭痛など血栓の初期症状に注意が必要です。血栓症を起こす確率を高める喫煙は極力避けたほうがよいでしょう。尚ピルは性感染症の予防には無効でありその為にはコンドームの使用が不可欠です。
またピルには避妊以外の好ましい作用があります。月経痛の軽減及び月経量の減少、卵巣ガン子宮体ガンのリスクを減少させることが可能です。この為、避妊目的以外でピルを使用される方が最近増えてきています。
おなかの赤ちゃんがアトピーにならないために食事制限は必要ですか?
食事制限がアトピーを予防するかどうかは専門家の間でも意見はさまざまです。
比較してみると食事制限をした母親から生まれた子どもの方が1歳の時点ではアトピー発生率が低いのに、子どもの成長とともに次第に差がなくなり、5歳の時点では両者に大差はなくなったとの報告もあります。妊婦中の食事では三大アレルゲンといわれる牛乳、卵、大豆を毎日大量にとることは避けましょう。
しかし、牛乳は妊婦中のカルシウム源として重要ですので、毎日300ミリリットルは取るようにします。もし生乳が気になるようであれば、一度沸騰してから取るといいでしょう。卵も加熱したものを取るといいと思います。
また乳児期早期に母乳栄養を与えれば、アトピー性疾患の重症度を減らせるといわれています。妊婦中から育児期には栄養のバランスの取れた食事を取るように心掛けましょう。
妊娠中の体重増加は何キロまでですか?
妊婦さんにとって体重増加は妊娠経過を評価する重要なバロメーターとなります。
一般的に日本人の場合妊娠経過中に約10~11Kgの体重増加があります。この体重増加の内訳として胎児と胎盤と羊水で約5Kg、それ以外お母さんの脂肪の蓄損が約4Kg、水分貯留が約1Kgといわれています。妊婦さんの体重が異常に増えた場合そのほとんどが、お母さんの脂肪の蓄積と考えてよいでしょう。太りすぎると妊娠高血圧症候群や糖尿病をひきおこしやすくなります。また、巨大児をつくりやくすくなり、難産となったり出血量を増やしたり児に障害をもたらしたりすることがあるので十分気をつける必要があります。
太り過ぎないためには、一日の摂取カロリーは1,600~1,800キロカロリーぐらいでバランスのよい食事をとるように心掛けて下さい。またマタニティービクスや散歩をはじめとした運動をすることでカロリー消費をすることも考えるとよいでしょう。そのほかに、妊婦健診時の体重測定だけでは簡単に1ヶ月2~3Kgの体重増加をきたしますので、毎日体重計にのりましょう。妊娠中は食欲が増しますが体重を測定することにより食欲に負けない自覚がめばえ体重コントロールに役立ちます。
妊娠後半期にはいって足がむくんできました。どうしたらよいですか?
もともと妊娠中は母体に水分が貯まりやすく、妊娠後半期にはいると子宮も大きくなり両足よりの静脈が貯留しさらにむくみやすくなります。ひどくなると靴がはけなくなることもしばしばあります。通常一晩安静にしているとむくみは消失するものです。この程度であれば妊娠浮腫と考え病的な意味あいはなくなります。しかし、むくみがあるからといって水分を制限すると血液循環を起こす可能性があるのでおすすめできません。むしろ塩分を控えめにするようにして下さい。眠る際に両足を挙上し少しでも血流が流れやすくするようにこころがけてください。
これらのことを注意しても浮腫がつづく際には腎疾患などの合併症であることもあるので注意が必要です。また、蛋白尿や高血圧の傾向がみられる場合妊娠高血圧症候群と判断されます。医師と相談し、しっかり生活指導・栄養指導などを受けましょう。
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